都市計画道路予定地にかかる沖縄の家、売れない?53条と65条で確認点が変わる

南城市の住宅地と海を望む沖縄の実景

売ろうとしている沖縄の家に、都市計画道路の線がかかっている。将来道路になるなら、もう普通には売れないのでしょうか。

都市計画道路の区域内でも、計画線があるだけで直ちに売買禁止になるわけではありません。ただし、計画決定の段階か、都市計画事業の認可・承認後かで、建築制限や売却時の届出が変わります。価格を下げる前に「線の位置」と「事業段階」を確認します。

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見るべきは、計画線だけではなく「事業が始まっているか」

都市計画道路の区域内では、都市計画法53条により、建築物を建築しようとするとき原則として許可が必要です。沖縄県の許可基準では、階数が2以下で地階がなく、主要構造部が木造、鉄骨造、コンクリートブロック造など、容易に移転・除却できる構造であることが示されています。

都市計画道路の計画決定段階と事業認可後で確認する法律と制限が変わることを示す図

事業認可・承認の告示後は、都市計画法65条の制限へ進みます。事業地内で、事業の妨げになるおそれがある土地の形質変更、建築物や工作物の建設などを行う場合は許可が必要です。53条と65条は同じ「道路予定地」の話に見えても、段階と確認先が違います。

売買前に、図面上のかかり方を重ねて確認する

「敷地にかかる」といっても、角の一部だけか、建物本体を横切るかで買主の判断は変わります。都市計画図だけで決めず、次の資料を重ねます。

  • 都市計画道路の名称、計画幅員、計画線
  • 事業認可・承認の有無と事業期間
  • 公図、地積測量図、現況測量図
  • 既存建物の配置図と建築確認資料
  • 計画線が土地・建物のどこを通るか

古い売買資料に「都市計画道路あり」と書かれていても、現在の事業段階まで分かるとは限りません。所在地を所管する県または市の都市計画担当課で確認し、買主へ説明できる資料にします。

事業認可後は、売却自体に届出が必要な場合がある

都市計画法67条は、施行者の公告後の事業地内で土地建物等を有償譲渡しようとする場合、予定対価や買主などを事前に施行者へ届け出る仕組みを定めています。届出後30日以内に施行者から買い取らない旨の通知があるまでは、譲渡できません。

一方、都市計画決定だけで事業認可前なら、67条の届出を当然に要するわけではありません。ただし、面積や区域によっては公有地拡大推進法など別の届出が関係します。「道路予定地だから届出」「予定地だから届出不要」と一律に決めず、所在地・面積・事業段階を伝えて行政へ確認します。

都市計画道路予定地にかかる家の売却で計画線、事業段階、制限、買主説明を確認する流れ

「将来必ず収用される」と決めつけて値下げしない

都市計画決定から長期間事業化されていない道路もあります。反対に、事業認可後なら建築以外の制限や先買い手続きまで確認が必要です。計画線があるという一語だけで、時期や補償、買い取りを断定することはできません。

買主が建替えを前提にするなら、53条・65条の許可見込みが資金計画に影響します。接道にも不安がある場合は、道路幅と接道長を分ける確認も合わせて行います。

まぶい不動産は、行政確認後の条件で売り方を組み立てます

まぶい不動産では、計画線、公図、建物配置、事業段階を確認し、現況での一般売却、条件を理解する買主への売却、買取を比較します。未確認のまま「道路予定地」とだけ広告するのではなく、何ができて何が未確定かを分けます。都市計画図の見方が分からない段階でも、所在地からご相談ください。

参考資料

この記事を書いた人

田端 宰のアバター 田端 宰 まぶい不動産代表

まぶい不動産代表|訳あり不動産の専門家
5年間、法律事務所の相続分野での経験をもとに、「住まいの再出発」をサポート。沖縄の相続によって空き家になってしまった不動産を中心に、他社が敬遠する困難な現場の原状回復における責任者を務める。現場で培った知見をもとに、訳あり不動産に関する法的な注意点について解説。不動産価値の毀損を最小限に抑える独自のサービスを展開。特殊清掃から、空き家の売却活動まで一気通貫したサポートを行なっている。

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